ふだん何気なく聴いているラジオですが、番組を作っているスタジオでは、ちょっと聴いただけでは解らない、なんだか怪しげな専門用語が飛び交っています。まじめな技術用語はもちろんのこと、パーソナリティーに茶々を入れるためだけに開発された(?)用語もあったりして、知っていると知らないとでは、ラジオの楽しみ方が100倍違ってくるのです。イケてる放送用語辞典では、そんな“怪しい専門用語”にスポットを当てて、ビシバシ紹介していきます。

中CM
タイム提供の番組中に放送されるCMのうち、最初(前CM)と最後(後CM)を除いたすべてのCM枠の名称。CM枠の配置は、前CM~中CM~後CMの順となる。放送時間が長く、中CMが複数に及ぶ場合は、中CM1…中CM2…中CM3…のように、放送順に番号が振られる。
生放送 リアルタイムで放送を行うこと。事前収録のものと違って、天気予報や交通情報などの情報を新鮮なままに送り出すことが出来る。リスナーからの反響やリクエストなどを、FAXや電話でリアルタイムに受け取って、すぐ放送に役立てることが出来る。
生CM 録音された通常のCMではなく、生放送中に、一般の原稿を読むがごとく行われるCMの形態。上手に使えば、通常のCM以上の効果をもたらすことがあるが、制作側としては、生放送中に絶対にミスが許されない部分が増えるので、苦労も多い。ちなみに、テレビのワイドショーなどで放送される“生CM”っぽいものの中には、録画でVTRから送出しているものがある。
中のせ イントロ・間奏・曲尻のうち、間奏の部分で曲にのってしゃべること。
鳴く a,雄叫び。コーナータイトルを叫ぶこと。
b,ハウリング
b,主にDJが使用している机などが老朽化し、キーキー音がすること。想像以上に耳障りである。
流し パケ番組のうち、マスターからCM等を挟み込むタイプのものは、原則としてCMの間もテープを止めることはない。この状態を、“流し”という。このとき、テープのCMが流れている部分には、無音事故防止のため、なにかしら曲を入れておくことになっている。

二度のり 曲のはじめの部分が、イントロ→歌サビ→イントロ→歌本編のような構成となっていて、それぞれのイントロで曲にのってしゃべること。この場合、アーチスト名や曲名は2度目で言う事が多いが、もし、1度目でこれを言った後、二度のりしているようであれば、なにかしら言い漏らしがあったに違いない。

抜き録り
録音番組の収録時、BGMをかぶせないで声だけを録る方法。一般的に、アイドル番組はこの方法で録られることが多い。声だけを録っておけば、あとでリップノイズや「え~」を取り除いたり、編集したりといった作業が行える。また、最終的に完パケにするとき、時間調整が容易になるといったメリットもある。
抜ける しゃべり終わること。または、音素材を出し終わること。「ジングル抜けたら勝手に入るよ~。(=ジングルが終わったら、BGMやCueを待たずにしゃべり出すよ。)」のように使う。

寝込みを襲う
Blueberry Project のメンバーが得意な連絡方法。欠勤や遅刻の連絡はもちろん、CDの貸し借りから曲名の問い合わせまで、重要な用件であることは極めて少ない。「おい、オマエ、昼間っからわかってんだったら、こんな夜中に電話して来んじゃねーよ!」と言いたくなるような、深夜0~3時ぐらいの寝付いたばかりのおいしい時間を狙って“電話襲撃”が行われる。各自、一度は襲撃に遭っており、痛みはわかっているいるはずなのに、まったく懲りない奴らである。

ノイズ
雑音。一般的なものでは、機械が出す電気的ノイズのほかに、原稿など紙をいじる時に発生するペーパーノイズや、マイクを丁寧に持たないと発生するハンドノイズ、マイクに風があたって発生するウインドゥノイズ、マイクに息が当たって起こるポップノイズなどがある。いずれも、空気感を出すために意図的に発生させる場合を除いては、極力少ない方が良い。ちなみに、機器の調整に使用するピンクノイズ、ホワイトノイズといった特殊なノイズもあり、突きつめるとこれだけで一冊本が書けてしまうぐらい、奥が深い。
ノー問題 「問題ない。」という意味のどすこいてじまの口癖。いちおう、仕事用語である。女の子をナンパする時などは、「大丈夫。」「へーき。」「ぜんぜんOKじゃん?」といった言葉が使われるらしいので、それらとは根本的に別物と考えた方が良い。
のせる a,ナレーションや音素材を、曲とミキシングして出すこと。
b,しゃべり手が本来のペースでしゃべれるよう、盛り上げること。ディレクター以下、スタッフの手腕が問われる。
ノリ そのときの調子や勢い。「中継のタイミングは、後半のノリでいく。」と言えば、「中継のタイミングは、後半の調子や勢いで決める。」という意味である。一般的な“ノリ”には“いい加減”な意味合いがあるが、放送現場での“ノリ”には、ある種、計算された美しさがなくてはいけない。リスナーに“いい加減”のレッテルを貼られないことが、もっとも大事なことなのだ。
ノンモン/ノンモジ Non-Modulation=無変調のこと。キャリアのみで、変調がかかっていない電波のこと。転じて、無音状態のことを指すこともある。いわゆるエンジニア用語で、制作の人間でも、技術に弱い人は知らないことが多い。

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